3月8日 国際女性デー Festa della donna ミモザの節句?

3月3日は桃の節句。

雛祭りは、女の子の健やかな成長を祝う春のお祭りだ。

でも、その僅か5日後の3月8日が、国連で定められた「世界女性の日」だということは、日本ではあまり知られていない。

ある日、ミモザを贈られて

イタリアで暮らし始めた頃。

普段はバラを売り歩いている人々が、なぜかその日は、黄色い見慣れない花を一斉に売っているので、驚いた。

学校に行くと、仲の良い女友達に、「女性の日おめでとう!」とミモザの花をプレゼントされて、またびっくりした。

当時ホームステイしていた家でも、帰ると大きなミモザの花束がテーブルに飾ってあった。

お父さんが、妻と娘にプレゼントしたのだ。

「日本では、女の子のお祭りは3月3日で、桃の花を飾るんだよ。」

と教えてあげると、

「じゃあ、日本へ行ったら、3月3日は女性に桃の花をプレゼントしなくっちゃね!」

と返されて、「えっと、日本ではプレゼントする訳じゃないんだよ…。」とゴニョゴニョしてしまった。

多分、桃の花を買ってきて家に飾るのは、お母さんだろうな。

お母さんたちは、母の日にカーネーションをプレゼントされるのだが、「女の子」でも「お母さん」でもない女性には、何が贈られるのだろうか?

イタリアだったら、バレンタインに女性へ花を贈ることがあるが、日本では「女性が」チョコレートを贈る日になっている。

日本では、子供でも母親でもない「女性」は存在しないのだろうか…?

各国の女性デー

Frauentag 1914 Heraus mit dem Frauenwahlrecht

Karl Maria Stadler (1888 – nach 1943), Public domain, via Wikimedia Commons

1904年3月8日、ニューヨークで女性労働者が参政権を求めてデモを起こした。

これを受け、1910年に行われた国際会議で「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」ために3月8日を記念日とするよう提唱された。

1917年、ロシア帝国で国際女性デーにちなんで女性労働者が起こしたデモは、帝政を崩壊に追い込んだ。

国連が3月8日を「国際女性デー」と定めたのは、1975年なので、46年前のことである。

現在は国際連合事務総長が女性の十全かつ平等な社会参加の環境を整備するよう、加盟国に対し呼びかける日となっている。

イタリアでは、ミモザを女性に贈る習慣が根づき、ロシアではクリスマスより重要な日だとか。

アメリカでも3月は女性史月間とされ、学校や自治体でイベントを開いたり、女性史フォーラムが開催されたりする。

でも、ミモザを贈ったりする以外に、どうやって「女性の社会参加を呼びかける」のだろうか?

イタリアの女性デー

これは2019年のビデオで、マッタレッラ大統領が官邸で女性の日のイベントを開いた様子だ。

去年はコロナウイルスのためにイベントは中止。

代わりに、国民に向けたビデオメッセージが公開された。

その一部を抜粋して翻訳する。

女性の置かれた環境に配慮し、女性の声に耳を傾けることは、実際にはこの社会全体を良くすることにつながります。

女性は昔から、世界中で社会的、文化的な進歩を促してきた主役でした。

各々の時代で、また異なった環境の中で、変革を起こす原動力となってきました。

このように、国の代表が「女性に対する国としての考え方」を表明する機会になっているのだ。

「記念日」があることで、こういった機会が生まれるとしたら、日本でも3月8日を祝うことは、意味があるのではないだろうか。

未来を花束にして

英語タイトルは「Suffragette サフラジェット」と呼ばれるこの作品。

イギリスの女性参政権をめぐる、女たちのいのちがけの闘いを描いた映画だ。

私は数年前、3月8日の女性の日に合わせて、ヴェネチアで上映された時に知った。

もし、女性の日に想いをはせたい方がいたら、この映画を観ることをお勧めする。

女性として、そして母親として、「権利」というものがどれほど大事なのかを、エピソードの描写を通して、リアルに伝えてくれる。

さいごに

女性の権利がうんたらすんたらと書いてしまったが、とにかくイタリアのミモザの美しさは素晴らしい。

イタリアの食堂のテラス席でご飯を食べていたら、ある庭の一角が光って見えたので、近づいてみたら満開のミモザだった。

ヴェネチア、2021年撮影、Laura Veysy de Somoskeoyさんのフェイスブックより許可済み

花というのは不思議なもので、桃の木も桜の木もミモザの木も、花が咲かなければみんな同じ。

ただの木である。

それが、一年に一度「私って実はミモザだったのよ!」と咲くと、

「ああ、この木は今までもずっと、ミモザの木だったんだ」と思うのだ。

記念日って、そういう日かもしれない。

一年に一度、あなたに渡す花。

でも、一年中ずっと、同じように想っていたよ。

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