ルイージ のイタリアンポップス シリーズ04 ボブ・ディランの影響を受けた?

こちらの「LUIGIのイタリアンポップス」シリーズは、イタリアのポップス(カンツォーネ)に詳しく、日本でバンド活動もされていらっしゃるLUIGIさんが、5回に渡ってイタリアの60年代に流行したカンツォーネを紹介してくださいます!

60年代といえば、イタリアのカンツォーネ・ブームが巻き起こった時代で、ジリオラ・チンクエッティは日本でもアイドル的存在となりました。

チンクエッティの他にも、ミーナやウィルマ・ゴイックの曲も日本語にカバーされ、イタリアの童謡も「みんなのうた」で紹介されました。

そんな当時のイタリアと日本のポップスに詳しいLUIGIさんと、日本でも人気となったイタリアン・ポップスの歌詞や内容について、少しのぞいてみませんか?

当時の様子を知る人も、また私のように知らない世代も、「ルイージ のイタリアンポップス」シリーズで、代表曲を振り返ることができますよ!

さて、第4回目は、ウィルマ・ゴイックの「花咲く丘に恋して “Le colline sono in fiore”」です。

遠く離れた男女の気持ちが交互に語られるのですが、2人の気持ちはかみ合いません。

ところで、なんと意外にも日本やアメリカに、よく似た曲がありました。

日本「木綿のハンカチーフ」

アイナさんのサイト、アイノチカを閲覧していて、「花咲く丘に涙して “Le colline sono in fiore”」(1965) を読みました。

「この曲、詞の内容はステレオタイプ」  ← そうなのか?

「詞の構成が太田裕美の「木綿のハンカチーフ」に似てる」 ← なるほどそうかも。

歌詞が男女二人の遠距離対話の形という点が、共通しているようですね。

「木綿のハンカチーフ」、作曲は故筒美京平氏、作詞は松本隆氏

彼の斬新な詞もあって大ヒットしたのをおぼえています。

最近、故筒美氏の業績を特集したTV番組中で、松本氏は

『最初にひらめいた言葉に「木綿のハンカチーフ」があった』

『それを終点に据えたら、さかのぼる物語の詞がスラスラ書けた』

というようなコメントをしていました。

最後にハンカチをねだるくだりで、聴く人のハートをキュンとさせるオチは巧いものだなと感心させられるのですが

私は一方で少しあざといかな?とも感じました。

が、あくまでも個人の感想ですので、ご勘弁を(通販広告の但し書きみたい)。

でもPOPSは所詮作り物。

善し悪しの論は別にして、あれだけ皆に好まれ売れたのだから、プロとして松本氏が提供したこの詞は、見事な「商品」であることは間違いない。

アメリカ「スペイン革のブーツ」

「木綿」の情報を調べて知ったのですが、この曲の発表当時、松本氏の詞に盗作の疑いがかけられ、騒動になったらしいですね。

男女が交互に応答するという詞の形が斬新だったようですが、それがボブ・ディランの「スペイン革のブーツ」( Boots of Spanish Leather / 1964年)の詞の形にそっくりだというのです。

これについては後に松本氏本人がディランのこの曲の詞にインスパイアされた事を認めているようです。

こちらのTAP the POPというサイトで知りました。

こちらのコラムでは、ディランの曲と「木綿」を比較考察しています。

フォークミュージック出身のディランがエレキギターに持ち替えてロック的アプローチで話題を呼んだ時、日本のレコード会社は「日本のディラン」にたとえられた岡林信康にエレキギターを持たせ、バックバンドをつけてディラン・イメージを演出しようとしました。

(ボブ・ディラン、岡林信康については Wikipedia Japan に詳しく述べられています。)

岡林のバッキングをつとめ、後に初めて日本語によるロックを確立したといわれる伝説のバンド「はっぴいえんど」出身の松本氏。

きっとディランは浴びるほど聞きこんだ事でしょう。

1960年代半ば、若者達が反戦・反体制を希求し活動しはじめた社会的潮流を契機に、ボブ・ディランの発し続けるメッセージは、大いに尊敬と注目を集め、現在に至っています。

世界中の多くのリスナー、音楽関係者が影響を受けてきたことは間違いありません。

はて時に、「花咲く丘に涙して」の発表は「スペイン革のブーツ」の翌1965年。

こちらも、もしかしたらディランの詞の影響を受けた?

イタリア「花咲く丘に恋して」

興味が湧いたので、アイノチカでの訳詞に頼らず「花咲く」の訳に挑戦してみました。

確かに状況設定など「ブーツ」や「木綿」に似ているようですが、ただひたすら「愛する人よ帰ってきて」と繰り返す一途な姿。

アイナさんの感想にあるように、概念的女性像に迎合してるともいえるけど、「ハンカチーフください」部分で退いた私にとっては、同じステレオタイプな歌詞だったとしても、「花咲く」の方が快い余韻を感じました。

案外短い歌詞でしたが、でも習ったばかりの近過去も未来形も命令形も再帰動詞も、総動員で出てきました。

なんと素晴らしい教材だこと。

ですよねアイナ先生。

さて、それではこの3つの応答詞が各々どんな曲に載せられたのか。

調べてみたくなりましたが、きっと長くなるのでアイナさんのブログの間借りではここまで。

もし興味のある方はコチラへ。

※ LUIGIのホームページを読みたい方は、コチラをクリックしてください。

この記事を書いた人

LUIGI

あと何年かで6回目の廻り年になる、イタリアのポップス(カンツォーネと呼ばれた)やイタリアンカルチャーファンの爺さんです。

 

最近、終活を意識するようになり、人生での「やり残し感」を思う事が多くなりました(いっぱいあるけど)。

 

そんな時、イタリア語会話講座の広告が目にとまりました。

 

意識の底にイタリアンカルチャーへの関心が残っていたからか?

 

何か少し近づけるような気がして習い始めました。(学生の頃は勉強が、特に外国語は大の苦手でしたが)

 

会話を習ううち、イタリアンポップスの歌詞に興味が湧き、アイナ先生にお願いして歌詞の翻訳も習うことになりました。

 

もう少し詳しい自己紹介はコチラ。興味がある方は覗いてください。

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